AnDeriensのブログ

個人的なブログです

映画 ブルージャイアント レビュー

漫画が原作のアニメ映画『ブルージャイアント』。ジャズに憧れて独りで練習を続けた主人公 宮本大が、高校卒業とともに上京し、世界一のジャズ演奏家になるために、仲間を集めてライブを行う。 仲間になった雪祈が「ジャズは勝ち続けなければならない」と打…

思考停止の道徳

「行為はかくなさるべし」という「道徳的真理」は、「私たちのところでは行為はこれこれになされる」という疲れはてた本能のたんなる意識形態にすぎない。 ニーチェ『権力への意志』 「〇〇には価値がある」とか、価値あるものが大事だみたいなことは、仕事…

『グリーンブック』 構図のリズム

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ハリウッド映画でよくある、境遇の異なる2人が旅する中でお互いを理解し合うハートウォーミングストーリーだと予想していたが、予想を超えてきた。 gaga.ne.jp この映画は、2018年にアカデミー賞の作品賞と脚本賞を取っている。黒人が差別を乗り越えて何かを…

堕文論

わたしはなぜ文章を書くのか。 ときどきこのブログになんの役に立つのか分からないような文章を書き残している。 明確に誰かに向けた文章ではない。誰かに理解してもらうための文章でもない。ただ、自分から湧いて出た言葉が時間の流れの中で無為になってし…

聲の形感想 ドラマ化された死と生の変質

映画 聲の形を見た。(ネタバレ含む) いじめっ子に傷を背負わせることで、いじめられた側の傷の深さとその乗り越えを暗示的に示している点は、現代のよくあるいじめ問題をうまく描く仕掛けとしていいと思う。どんなにいじめられっ子側の葛藤を描いても、い…

群馬県高崎市・前橋市の現代アートシーン

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群馬県の高崎・前橋に行ってきたのだが、思いの外現代アートの流れがあって面白かった。 まずは今回知ることのできたアート関連施設について記載する。 高崎のアートギャラリー VIENTO ART GALLERY 中之条ビエンナーレで展示のあった作家を扱うギャラリー。…

still humanと器官なき身体 – MOT ANNUAL 2023を見て

東京都現代美術館で開催中の「MOT ANNUAL 2023 シナジーと生成のあいだ」展で花形慎はマウントディスプレイを使って視覚の位置を変えた人間に生成することを試みていた。…still humanはドゥルーズ&ガタリが提唱した「器官なき身体」とコンセプトを共有してい…