Linux From Scratchを勉強する記録です。
前回のノートは、LFSの序文を読んでいるところで、LFSが従う各種標準の詳細を確認しようとするところで終わった。 このノートでは、LFSの各種標準について、その詳細を確認したい。
LFS と各種標準
LFSが従う標準は、以下の3つ。
- POSIX.1-2008
- Filesystem Hierarchy Standard (FHS) Version 3.0
- Linux Standard Base (LSB) Version 5.0 (2015)
このうち、LSBはさらに4つの標準に分解される
- Core
- Desktop
- Runtime Languages
- Imaging
POSIX.1-2008
名称について
POSIX.1-2008
は、POSIX
, .1
, -2008
に分解できる。
POSIX
: OSのAPI規格。システムコールだけじゃなく、プロセス環境やファイル、ディレクトリなど幅広い領域の規格をさす。*1.1
: 幅広いPOSIX規格の中でも、システムコール
とライブラリ関数
をさす。*2-2008
: POSIX規格自体が、2001、2008、2017年と更新されており、この場合は2008年バージョンをさす。*3
The Open Group Base Specifications Issue 7, 2018 edition
ドキュメントには2008と書かれているが、古いバージョンを参照して情報が古いと嫌なので、ひとまずは2017年版を参照しつつ進めたいと思う。 何か問題があれば、その時に調べよう。
Filesystem Hierarchy Standard (FHS) Version 3.0
ルートディレクトリ/
にはどういうディレクトリがあって、ユーザーディレクトリ/usr
にはどういうディレクトリがあって…みたいなことが定義されている。
この辺の慣習がどこから来ているのかよくわかっていなかったが、ここで定義されているようだ。
Linux Standard Base (LSB) Version 5.0 (2015)
lib
や perl
などの各種プログラム・ライブラリに関する事項が決められている。