マッチングアプリを始めた。厳密にいえば、以前から別のアプリを使っていたが、どうもうまくいかず、うまくいかないのはアプリのせいだと言い聞かせて、新しいアプリを使い始めてみた。
別にわざわざ新しいアプリに課金する必要なんてないはずなのだが、先月また一つ歳を重ねて35歳になったことで、焦りが急に湧き出してきた。
焦りは、自らの存在の軽さへの耐えられなさからきている。 ちょっと風が吹いただけで飛んでいきそうな人生の軽さ。あるいは、小石が乗っかるだけで潰れてしまうほどの軽さ。 東京に出て仕事をして給料を増やしたところでこの存在の重さは大して増えない。それは、自らの重みを増やすような仕事を選んでいないだけともいえるが。
映画『グッド・ウィル・ハンティング』でも描かれていたように、自分の才能を活かすよりも、無垢に存在を認め合えることが存在の重さを生み出す唯一の方法のような気がしている。 しかし、おかしなことだ。マッチングアプリを使って、数回の会話で相手を選ぶ / 相手に選ばれることを反復するたびに自らの存在はどんどん軽くなってしまう気がする。もっと重くしたいはずなのに。
続きはまた考える。